Newyork 個展開催について

なぜニューヨークなのか?

世界経済の中心地で有り、現代アートの中心地である。 そんなニューヨークで個展を開催したい

言わずものがな、ニューヨークは世界中における現代アートの中心である。
しかし、なぜ?と言われると私はその実際を知らなかったのが正直なところだ。
2017年6月ニューヨークに妻と二人でギャラリーの下見に行った。

丁度オーナー夫妻がおられて会場を見せて頂いた。そして、オーナーから最初に質問されたのは

  • 貴方はこれまでに何回個展をやりましたか?
  • 貴方のキャリアは?

でした。

日本国内の受賞歴や地位などは一切通用しない事をその瞬間に痛感しました。この時はNY個展の作品の下書きを持参していたので、お見せすると

「貴方の作品はカリグラフィーではなく、アートです。」

と言って下さり、少し自信が持てた。


しかし、この時点では現代アートの中心地である所以は理解出来ていない。

2018年10月個展開催をして、ニューヨーク市民の方々が観に来て下さいました。
その感想をお聞きすると、

  • NYに作品が合っている
  • 造形が力強い
  • ユニークな構成だ

等々の感想が有りました。


来客の中に元大使館夫人は3回来られました。
3回目にこの作品はカリグラフィーを表現したものであると伝えてところ、
夫人は

「私はずっとアート(絵画)だと思って観ていました。」

と言って下さいました。このご意見は私の宝物になりました。


会期の金曜日のオーナー婦人が「NYは金曜日の夕方から、メトロポリタンを除く全ての博物館や美術館が無料で開放されているから行ってご覧なさい」と教えて頂いた。


私達は滞在していたホテル近くの「ニューヨーク現代美術館」に出かけた。
会場には観光客も沢山いたが、取り分け目についたのは子供連れのNY市民であった。
そこで、なぜ現代アートの世界的中心地がニューヨークであるのかが理解出来た。
それは、
ニューヨーク市民は幼い頃から芸術を観る眼や心が養われ、鑑賞眼が醸成されているからだ。

と理解出来た。
又、会場の展示も抽象絵画の隣に具象絵画が並べられて実にフラットで区別していないのが印象に残った。

別話であるが、ニューヨークが現代アートの中心地である実例がある。
年に一度ニューヨークアートフェスティバルが開催され、数万人の鑑賞者と共にアートコーディネーターやキュレーター・バイヤー・美術評論家が集まり金の卵を発掘している。


つまり、アーティストもビジネスも集まり、眼の肥えた市民が観賞する。この構図によってニューヨークが現代アートの世界的中心地なったのだと私の腹に落とし込む事が出来たのである。

私はそんな現代アートの心臓部に自らの書を問いたい。
それが今回のニューヨーク個展の動機である。

Seihan Calligraphy Art Exhibition At Jadite Galleris New York City